ペインクリニック・脳神経外科で評判の
東京 都 世田谷 区 山本クリニック脳神経外科専門医の山本博昭 先生
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題名:舌先のしびれのような違和感
相談者:みき 年齢:34 性別:女性 地域:大阪府 2009/03/14 (土)23:45:54 典型的偏頭痛で、予防薬としてリボトリールとデパケンを併用、 頓服にマクサルトを使用中です。 マクサルトによる体の痛み・胸痛がありますが、効果があるので続けています。 先週の土曜日に発作で併発した舌先のしびれのような違和感が、 1週間経っても消えず、口腔外科を受診しましたが、 舌自体に異常はないとの事でした。 頭痛の主治医は遠方のため、こちらへ相談いたしました。 やはり、偏頭痛による神経痛の一種でしょうか。 ++++++++++++++++++++++
御相談者の御相談内容要旨御記載からは この「症状・症候」は 「偏頭痛」正確には「古典的偏頭痛」=「典型的偏頭痛」 の患者さんが 「偏頭痛」のみの「治療戦略」を受けられている場合 に出現する 「舌痛症:ぜつつうしょう:Glossodynia:グロッソディニア」 という「病態」の「症状・症候」です。 下記に順を追って御回答致します。 「偏頭痛による神経痛の一種でしょうか。 」 とありますが。 「偏頭痛」正確には「古典的偏頭痛」=「典型的偏頭痛」という「病態」と。 「神経痛:neuralgia」という「病態」は「全く異なるもの」 です。 よりまして。 「偏頭痛による神経痛の一種でしょうか。 」という「命題の疑問」 は厳密には「間違い「疑問」」になります。 すなわち 「偏頭痛」正確には「古典的偏頭痛」=「典型的偏頭痛」 が原因により 「○○「神経痛:neuralgia」」が発生することは絶対ありません。 多分に 御相談者もこの点は御理解されていらっしゃると推察致します。 さて 一週間前の土曜日に「偏頭痛」発作と併発しておきた 「舌先端」の「感覚障害・知覚障害」は。 「偏頭痛」正確には「古典的偏頭痛」=「典型的偏頭痛」とは 関連はないはずです。 であるとすれば。 この「舌先端」の「感覚障害・知覚障害」の 「病態」は何かという御相談のなかで 「いたい」という表現を用いられていない御相談者が しいて。 「神経痛:neuralgia」でしょうか。」 といわれるからには「なんらかの「神経痛:neuralgia」」 を眼中にはいれられているのでしょう。 或は。 「感覚障害・知覚障害」=「違和感・しびれ」であっても 「偏頭痛」発作と併発して発症された「発作」の「症状・症候」 だから「神経痛:neuralgia」と御考えなのかもしれません。 ここで 御相談者の御相談内容要旨御記載を仮定部分を確認 しておきましょう。 ★から★まで。 ★ ------------------------------- 「偏頭痛」正確には「古典的偏頭痛」=「典型的偏頭痛」 にて。 内服薬「予防薬としてリボトリールとデパケンを併用、 頓服にマクサルトを使用中」との事です。 「偏頭痛」正確には「古典的偏頭痛」=「典型的偏頭痛」 の発症と関連する履歴につき止むを得ずも御記載がないのですが。 「機能性頭痛」として「診断戦略」も「治療戦略」も すでに確立されている状況と推察致しそのように仮定させて頂きます。 「先週の土曜日に発作で併発した舌先のしびれのような違和感が、 1週間経っても消えず」 という 「舌先のびれのような違和感」と御記載される「感覚障害・知覚障害」 についての御相談と考えます。 元来「感覚障害・知覚障害」の表現は困難なものです。 御相談者の御相談内容要旨御記載からは今回の「症状・症候」 の発症からは。 「先週の土曜日に発作で併発した舌先のしびれのような違和感」 ですから文字通り「偏頭痛」の発作に「先週の土曜日に発作で併発」 した「舌先端」の「症状・症候」である。 今現在までこの「症状・症候」の「御既往」はないと仮定 させて頂きます。 「痛み」という表現はなく。 「違和感」或は「しびれ」と表現されています。 また「「御遠方」の「お受けもちの先生」」がいらっしゃる わけですから。 「偏頭痛」正確には「古典的偏頭痛」=「典型的偏頭痛」履歴は それなりに「御遠方」の「お受けもちの先生」に診療をうけるまで。 長くていらっしゃるものと考えます。 とりまして。 御相談者の御相談内容要旨御記載からは。 ------------------------------- 1・ 「症状・症候」の「部位と範囲」は 「舌痛」はなく「舌先端」にある。 2・ 「舌先端」に痛みの成分は少ないか殆どない。 3・ 先週(土曜日)に「偏頭痛」発作と 同時に発症した。 ------------------------------- と 「3つ」の「症状・症候」の経緯の或は特性の解釈が可能です。 ------------------------------- ★ 御相談者の御相談内容要旨御記載の「症状・症候」 ですが。 実は「機能性頭痛」をお持ちの患者さんで御相談者 と同じ「症状・症候」の方は少なくありません。 通常この「病態」を。 「舌痛症:ぜつつうしょう:Glossodynia:グロッソディニア」 と呼称致します。 教科書的には 「御高齢」の「御婦人」に多いという御記載がありますが けっしてそうではない。 間違いです。 「舌痛症:ぜつつうしょう:Glossodynia:グロッソディニア」 は。 男性にも。 また御若い「御婦人」にむしろ多いです。 「舌痛症:Glossodynia:グロッソディニア」の場合。 「歯科口腔外科専門医先生」からは「「異常所見」無し」 といわれることが多いものです。 また 「何かの一つ覚え」のように。 「亜鉛欠乏」「ビタミン欠乏」その他が原因とされますが。 これは。 「迷信」ですから御注意下さい。 「舌痛症:Glossodynia:グロッソディニア」は 「機能性末梢神経障害」の一種です。 「唾液腺機能低下」=「口腔乾燥症」をもたれているかたが 多いものです。 「舌痛症:ぜつつうしょう:Glossodynia:グロッソディニア」の 「症状・症候」は。 舌ないし口腔内に器質的「「異常所見」無し」であることを前提に。 => 「舌先端」から「舌縁」にかけて持続的な「感覚障害・知覚障害」= 「ひりひり・ぴりぴり感」の「感覚障害・知覚障害」があります。 けれども 「舌痛症:Glossodynia:グロッソディニア」の患者さんは。 食事中や仕事中には「症状・症候」=「感覚障害・知覚障害」 は軽減或は消失していることが多いものです。 御相談者のように 「機能性頭痛」である 「偏頭痛」正確には「古典的偏頭痛」=「典型的偏頭痛」を お持ちの患者さんよりも 「機能性頭痛」の一種である 「緊張型頭痛」をおもちのかたにある意味では多発致します。 よって 「偏頭痛」正確には「古典的偏頭痛」=「典型的偏頭痛」を お持ちの患者さんの場合には 「偏頭痛」に加えて。 「「緊張型頭痛」をもたれている可能性」も考えねばなりません。 このような 事例は極めて多いです。 「緊張型頭痛」にかんしましては 山本クリニックの旧脳神経外科・神経内科相談掲示板 2003/7/23-2009/02/25 http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci/nosinkei/index.html http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci/nosinkei/index.html の「過去の御相談と御回答」から 「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」特集10 [2] [2008年 5月17日 20時37分32秒] http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci/nosinkei/61066769792615.html http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci/nosinkei/61066769792615.html も御参照頂けますか。 「偏頭痛」正確には「古典的偏頭痛」=「典型的偏頭痛」 と「御診断」されても。 「緊張型頭痛」の成分があり。 「緊張型頭痛」+「偏頭痛」」=「二階建て頭痛」(旧「混合型頭痛」) で「偏頭痛」の「治療戦略」のみで診療を受けられている患者さん に。 「舌痛症:Glossodynia:グロッソディニア」は多発致します。 具体的には。 「偏頭痛」正確には「古典的偏頭痛」=「典型的偏頭痛」 の患者さんで。 「緊張型頭痛」の成分をもたれていても。 「緊張型頭痛」の成分には未治療の場合。 或は「緊張型頭痛」の成分に関しては 「不十分な治療」の場合に。 「偏頭痛」の患者さんに 「舌先端」の「違和感」「ひりひり・ぴりぴり感」 =「感覚障害・知覚障害」 が。 「舌痛症:ぜつつうしょう:Glossodynia:グロッソディニア」 として出現致します。 御相談者の御相談内容要旨御記載からは 「偏頭痛」正確には「古典的偏頭痛」=「典型的偏頭痛」 をおもちであることはよくわかります。 「お受けもちの先生」に「緊張型頭痛」の成分の「有無と程度」につき しっかりと「病態把握」をされていただくとよいと 今の私は考えます。 これは私の考えです。だから間違っているかもしれません。 「お受けもちの先生」の御意見を尊重されてくださいますように。 上記あくまでもご参考にまでお留めおきご無事にされて下さいませ。 何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。