お名前: 東京都 世田谷区 山本クリニック 山本博昭(脳神経外科専門医) URL
ペインクリニック・脳神経外科で評判の[2009年1月3日 15時8分49秒]
東京 都 世田谷 区 山本クリニック脳神経外科専門医の
山本博昭 先生
この御相談の山本クリニック美容外科・形成外科相談掲示板URLです。↓ 12月の半ば左足裏のしびれ・痛み(ジンジンとした)が発生し。
[2] [2009年 1月 3日 15時 8分49秒] http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci/nosinkei/798819019998522.html
これはさぞかし御心配であろうと存じます。 御相談者の御気持ちが大変よく判ります。 ++++++++++++++++++++++ 御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。 御相談者は「肩こり・頸こり・背中こり」」を御持ではないでしょうか。 もしも御相談者に元来「肩こり・頸こり・背中こり」」がお強い様であれば。 この「症状・症候」は。 たまさか「ガングリオン:ganglion」がみつかったけれども 「ガングリオン:ganglion」に由来するしびれや痛みの「感覚障害・知覚障害」 とは到底考えにくい。 その理由は 1・「ガングリオン:ganglion」で 「夜眠れないしびれや痛みの「感覚障害・知覚障害」」がくるとは考えにくい。 2.「ガングリオン:ganglion」の「解剖学的位置」=「局在」が 「神経学的局在診断学」と合致しない。 3・その他 です。 御相談者は元来 「目に見えない「機能性病態」」即ち 「「機能性末梢神経障害」による「病態」」であったが 「何かがみつかったため」 「治療戦略」が停止してしまった可能性があります。 御相談者の御相談内容要旨御記載からは 「知覚異常性大腿神経神経痛」(本当は神経痛ではないのですが) と考えます。 実際に現実的には正診断率の大変低い「疼痛系の「病態」」です。 全く「病態名称」すらちんぷんかんぷんなこともあります。 下記に順を追って御回答致します。 ++++++++++++++++++++++ #1 ##1 「35歳男性です。 12月の半ば、左足裏のしびれ・痛み(ジンジンとした)が発生し、 病院で診察・検査(レントゲン、MRI)を受けたところ、 左足内側踝の下に小指大のガングリオンができており、 注射で内容物を吸い出す処置をしました。 現在、処置後1週間程度が経ちますが、 処置の前よりは痛みは弱くなっているものの 依然痺れ・痛み(安静、歩行時に関わらず)が、左足裏の先の部分 (親指の付け根から、人差し指、中指まで)に発生しております。 さて、相談のポイントですが、再度検査を受けるべきでしょうか、 それとも回復中である事も考慮し、経過を観察すべきでしょうか。 また、回復中である場合、回復を早めるためにできる事、 摂取したほうが良い物があれば教えてください。 あと、夜に痛みで眠れない事もあるため、有効な痛み止めなど あれば教えていただけると助かります。 なお、病院にはガングリオンの再発を確認する意味もあり、 1月の下旬に通院する事になっています。 よろしくお願いします。」 との事です。 #2 ##1 とても重要なことがあります。 ##2 御相談者の御相談内容要旨御記載の 「12月の半ば、左足裏のしびれ・痛み(ジンジンとした)が発生し・略・ 現在、処置後1週間程度が経ちますが、 処置の前よりは痛みは弱くなっているものの 依然痺れ・痛み(安静、歩行時に関わらず)が、左足裏の先の部分 (親指の付け根から、人差し指、中指まで)に発生しております。」 という「症状・症候」は。 ##3 「病院で診察・検査(レントゲン、MRI)を受けたところ、 左足内側踝の下に小指大のガングリオンができており」 という「ガングリオン:ganglion」の局在による「症状・症候」 とは合致しがたいということです。 ##4 「ガングリオン」自体は腱鞘や関節包と交通する 一種の「軟部組織腫瘍」ですが 御相談者の御相談内容要旨御記載の 「左足内側踝の下に小指大のガングリオンができており」 からは 「症状・症候」がしびれや痛みの「感覚障害・知覚障害」 にいたるとは考えにくいです。 ##5 御相談者には「肩こり・頸こり・背中こり」」 がおありでしょうか。 ##6 もしも御相談者に元来「肩こり・頸こり・背中こり」」がお強い様であれば。 この「病態」は「ガングリオン:ganglion」 とは別に考えたほうがよいと 今の私は考えます。 #3 ##1 もしも御相談者に元来「肩こり・頸こり・背中こり」」がお強い様であれば。 この「症状・症候」は 「知覚異常性大腿神経神経痛」(本当は神経痛ではないのですが) のように考えます。 ##3 1895年Rothにより「meralgia paraesthetica」 と命名され Bernhardtにより「外側大腿皮神経パレステジア」 と記載されました。 ##4 「知覚異常性大腿神経神経痛」 或はmeralgia paraesthetica(メラルギア・パレステチカ), Roth-Bernhartd症候群などと呼称されますが。 ##5 本邦ではまず通じません。 ##6 「知覚異常性大腿神経神経痛」 (本当は神経痛ではないのですが) の特徴を#3に記載いたします。 #4 「知覚異常性大腿神経神経痛」(本当は神経痛ではないのですが) は「腰痛・下肢痛」或は「しびれ感」できます。 この「腰痛・下肢痛」或は「しびれ感」には特徴が御座います。 ##1 「腰痛」を伴い疼痛或は「しびれ感」は まずは 「大腿外側」から発症するものです。 ##2 「膝関節痛」或いは 「更には下肢外側痛或は脹脛痛」として広がります。 ##3 この「しびれ感」は「ある朝」或は「就眠時」「就眠中」に 突如として出現することが多いものです。 ##4 けれども「運動神経麻痺」は全く伴いません。 ##5 「しびれ感」の特徴は 「弱い電気を感じられているビリビリする様な御自覚症状」 と考えます。 ##6 「下肢足」の「親指付け根」・「薬指の付け根」・ 「踝の上」・「大腿」外側に「しびれ感」「症状・症候」が あることが多いものです。 ##7 下肢「しびれ感」の場合「体重」をかけていると 消失或は著明に軽減致します。 ##8 「入浴にて浮力で体重負荷が無く」なると 「症状・症候」は軽減致します。 ##9 けれども「浴槽」からでた後に」急激に 「症状・症候」が増悪することが多いものです。 ##10 「いすに座ったり」して「体重負荷」が減じると「症状・症候」 は増悪して「足指先端」の「冷痛感」で「激痛」にばけることも 御座います。 ##11 下肢のみでなく上枝にもしびれのあることが多いものです。 如何でしょうか。 ##12 上枝の「しびれ感」の場合 「手指の親指・人指指(第1・第2指)か 小指・薬指(第4・第5指)」に 絵に書いたような「しびれ」が御座います。 ##13 更に上肢の場合 男性が腕時計を眺める上肢の部位にしびれ感があるのが 特徴で御座います ##14 「下肢痛」で「御診断」が付かず苦労される患者さん が「知覚異常性大腿神経神経痛」では後をたちません。 ##15 時として「疼痛性歩行障害」にすら至ります。 ##16 「機能性末梢神経障害」であり画像診断には「異常所見」 が得られないため正診断率の大変低い 「疼痛系の「症状・症候」」でございます。 ##17 「神経ブロック」或は「神経根ブロック」 或は「硬膜外ブロック」が著効致します。 ##18 「症状・症候」のレベルを間違えられて 「おしり=臀部直上」の「ブロック」を施行されることが 稀ならず御座います。 ##19 これらの 「経仙骨孔ブロック」或は 「硬膜外ブロック」の「仙骨ブロック」を施行されても 一向に良くなりません。 ##20 また一般に 2月・6-7月、9月・11月に症状が悪化・発症 (feb/june/fall crisis)することが多いです。 #5 ##1 「緊張型頭痛」或は「「緊張型」及び「緊張型に伴う複合病態」」 の「延長線上あるいは同一線上にある病態」に 「知覚異常性大腿神経神経痛」(本当は神経痛ではないのですが) という「病態概念」が御座います。 ##2 「知覚異常性大腿神経神経痛」 (本当は神経痛ではないのですが) の「症状・症候」は正診断率の大変低い 「疼痛系の「症状・症候」」でございます。 ##3 主役は外側大腿皮神経という有名神経であり 「第2,3腰神経前枝の後部」から発生する 「有名な神経」で御座います。 ##4 「末梢神経名称」でいけば 「外側大腿皮神経」が病態の主役であることが多いものです。 ##5 L2神経根といえば ###1 陰部大腿神経 ###2 外側大腿皮神経 ###3 大腿神経 ###4 閉鎖神経の源流です。 ##6 「神経ブロック」では 「外側大腿皮神経ブロック」 ##7 或は 「神経根ブロック」では 「L2神経根神経根ブロック」が著効致します。 ##8 上記の「神経ブロック」或は「神経根ブロック」による 治療は。 「機能性末梢神経障害」に お強い「脳神経外科専門医先生」「ペインクリニック専門医先生」 が施術を致します。 #6 ##1 「相談のポイントですが、再度検査を受けるべきでしょうか、 それとも回復中である事も考慮し、経過を観察すべきでしょうか。 また、回復中である場合、回復を早めるためにできる事、 摂取したほうが良い物があれば教えてください。 あと、夜に痛みで眠れない事もあるため、有効な痛み止めなど あれば教えていただけると助かります。 なお、病院にはガングリオンの再発を確認する意味もあり、 1月の下旬に通院する事になっています。 よろしくお願いします。」 との事です。 ##2 まずしびれや痛みの「感覚障害・知覚障害」の原因が 「ガングリオン:ganglion」によるものではない 可能性が御座います。 ##3 ##2の場合は「機能性末梢神経障害」ということになり 「知覚異常性大腿神経神経痛」(本当は神経痛ではないのですが) をまず考えます。 ##4 実際に現実的には正診断率の大変低い「疼痛系の「病態」」です。 ##5 「あと、夜に痛みで眠れない事もあるため、有効な痛み止めなど あれば教えていただけると助かります。」 との事です。 =>##6 ##6 この「症状・症候」には「鎮痛剤」は無効です。 => 治療法ですが筋肉を柔らかくする即効性・持続性のお薬を内服、 外用薬も用いて場合により神経ブロックを施行いたします。 (「神経ブロック」といっても「星状神経節ブロック(SGB)」 は全く「効果」がありません) ##7 #5の##6・##7 「##6 「神経ブロック」では 「外側大腿皮神経ブロック」 或は 「神経根ブロック」では 「L2神経根神経根ブロック」が著効致します。」 が「治療戦略」です。 #7 ##1 山本クリニック脳神経外科・神経内科相談掲示板 http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci/nosinkei/index.html http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci/nosinkei/index.html の「過去の御相談と御回答」から 「知覚異常性大腿神経神経痛」について「過去の御相談と御回答」より.ver5 [2] [2008年 5月17日 20時30分54秒] http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci/nosinkei/0649303796972198.html http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci/nosinkei/0649303796972198.html を御参照頂けますか。 ##2 御相談者の御相談内容要旨御記載と 同様の「症状・症候」の患者さんの「過去の御相談と御回答」 が御座います。 ##3 お役に立つと思います。 #8結論: ##1 御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。 ##2 「ガングリオン:ganglion」とのことですが。 「ガングリオン」の 「解剖学的位置」=「局在」と「症状・症候」が 「神経学的局在診断学」に合致しえないように思えます。 ##3 もしも御相談者に元来「肩こり・頸こり・背中こり」」 がお強い様であれば。 => 「知覚異常性大腿神経神経痛」(本当は神経痛ではないのですが) 或は 1895年Rothにより「meralgia paraesthetica」と命名されて Bernhardtにより「外側大腿皮神経パレステジア」と記載された 病態で御座います。 ##4 通常は。 「知覚異常性大腿神経神経痛」(本当は神経痛ではないのですが) のしびれや痛みの「感覚障害・知覚障害」は。 「CT・MRIやX線撮影などの画像診断」では「異常所見」 が得られないために「機能性末梢神経障害」による 「症状・症候」と呼称されます。 ##5 「機能性疾患」即ち「画像診断」或いは「眼で見えぬもの」の 「処遇」「治療戦略」に「失念」するという「臨床診断学」 の苦手な「中枢神経系専門医先生」の場合 CT・MRIで「異常なし」でこれより先に「診断戦略」 が発展致しません。 ##6 御相談者の場合たまさか「ガングリオン:ganglion」 が見出されたためこの「摘出手術」が「「タップ:tap:穿刺」 による「内容物吸引」で減圧をおこなった。 => 「ガングリオン:ganglion」によるものであれば しびれや痛みの「感覚障害・知覚障害」はすぐに消滅するはずです。 ##7 「知覚異常性大腿神経神経痛」(本当は神経痛ではないのですが)= 「Roth-Bernhartd症候群:ロス・ベルンハルト症候群」= 「meralgia paraesthetica(メラルギア・パレステチカ)」 の「病態概念」は俄かには 本邦ではまず通用しません。 実際に現実的には正診断率の大変低い「疼痛系の「病態」」です。 ##8 「腰痛・下肢痛・感覚障害・知覚障害」をしっかり治されるためには 「機能性末梢神経障害」にお強い 「脳神経外科専門医先生」或は「ペインクリニック専門医先生」を 御受診されるのが宜しいと考えます。 ##9 但し「脳神経外科専門医先生」或は「ペインクリニック専門医先生」でも 「機能性末梢神経障害」に苦手な先生もいらっしゃいます。 このことは肝に銘じて何卒に御銘記下さいませ。 =>##10 ##10 全く「病態名称」すらちんぷんかんぷんなこともあります。 このことは肝に銘じて何卒に御銘記下さいませ。 上記あくまでもご参考にまでお留めおきご無事にされて下さいませ。 何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。
お名前: 匿名希望
35歳男性です。 12月の半ば、左足裏のしびれ・痛み(ジンジンとした)が発生し、 病院で診察・検査(レントゲン、MRI)を受けたところ、 左足内側踝の下に小指大のガングリオンができており、 注射で内容物を吸い出す処置をしました。 現在、処置後1週間程度が経ちますが、 処置の前よりは痛みは弱くなっているものの 依然痺れ・痛み(安静、歩行時に関わらず)が、左足裏の先の部分 (親指の付け根から、人差し指、中指まで)に発生しております。 さて、相談のポイントですが、再度検査を受けるべきでしょうか、 それとも回復中である事も考慮し、経過を観察すべきでしょうか。 また、回復中である場合、回復を早めるためにできる事、 摂取したほうが良い物があれば教えてください。 あと、夜に痛みで眠れない事もあるため、有効な痛み止めなど あれば教えていただけると助かります。 なお、病院にはガングリオンの再発を確認する意味もあり、 1月の下旬に通院する事になっています。 よろしくお願いします。 Friday, January 02, 2009 4:01 AM[2009年1月02日 04時01分38秒]