お名前: 東京都 世田谷区 山本クリニック 山本博昭(脳神経外科専門医) URL
「Embryonic Stem cells: ES細胞」[2009年1月10日 22時26分10秒]
ペインクリニック・脳神経外科で評判の
東京 都 世田谷 区 山本クリニック脳神経外科専門医の山本博昭 先生
ES細胞からの神経細胞の分化誘導の脳血管障害の応用
[2] [2009年 1月10日 22時26分10秒]
http://www5b.biglobe.ne.jp/~mddmsci/nosinkei/9497139829482.html
御心配でしょう。御気持ちは大変よく判ります。 御相談者の御気持ちが大変よく判る御相談です。 ++++++++++++++++++++++ 御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。 「Embryonic Stem cells: ES細胞」からの 「胚盤胞期の胚の一部に属する細胞塊より作られる幹細胞細胞株」 の分化誘導を。 実際に人間で行うには「極めて倫理的問題」も大きい。 なぜなら 「Embryonic Stem cells: ES細胞」が 「良い方向に分化」するか 「悪い方向に分化」するかが 確率的に「同一」であるからです。 また 「Embryonic Stem cells: ES細胞」= 「胚盤胞期の胚の一部に属する細胞塊より作られる幹細胞細胞株」 をいかにして「得るか」の問題もあります。 「脳幹部」に関しては 「脳幹部脳梗塞」や「脳幹部出血」のおこる「脳幹部」 は。 解剖学的には 「物体」ではなく「経路」です。 よって。 「脳幹部」に再生医療の適用は 「やま」をつくるのと「川をつくるの」と どちらが難しいかという「ヒエラルヒー:階層」の 問題になります。 下記に順を追って御回答致します。 ++++++++++++++++++++++ #1 ##1 「私は2年半前に脳幹出血で倒れた○○県○○市に住む48歳の男性です。 毎日、リハビリに励んで降りますが左半身麻痺の状態で一向に良くなりません。 最近、 ES細胞から大脳前駆細胞の分化誘導 に成功という 記事がありましたが、 このことは脳幹にも応用できるのでしょうか。 それとも脳幹はまったく別の細胞に分化させなければ 使い物にならないのでしょうか。 また、脳梗塞についての治療法はよくみかけますが、 脳出血に関してはいかがなのですか。 脳梗塞と基本的には同じであると理解してよろしいのでしょうか。 素人の浅知恵しか持ち合わせておりませんが、 お答えくださいませんか。 お教え頂ければ幸いで。 お忙しい中、失礼とは存じますが、よろしくお願い致します。」 との事です。 #2 ##1 「Embryonic Stem cells: ES細胞」とは。 動物の発生初期段階で。 「胚盤胞期の胚の一部に属する細胞塊より作られる幹細胞細胞株」のことです。 ##2 極めて判りやすくいえば 「胎児の細胞」であり「外胚葉・内胚葉・中胚葉」 へと「分化」して。 さらに「外胚葉・内胚葉・中胚葉」から派生する さまざまな臓器或は器官を構成する細胞への「高次分化」 をも期待しうる「細胞」のことです。 ##3 生体外にて。 理論上は「すべての組織に分化する分化多能性」を保ちつつ。 ほぼ無限に増殖させる事ができます。 ##4 このため 再生医療への応用に注目されています。 #3 ##1 けれども「Embryonic Stem cells: ES細胞= 「胚盤胞期の胚の一部に属する細胞塊より作られる幹細胞細胞株」 は。 ##2 「移植と同じく」 人間の場合は「胎児」から「創り出さねばなりません」。 ##3 「Embryonic Stem cells: ES細胞」= 「胚盤胞期の胚の一部に属する細胞塊より作られる幹細胞細胞株」 が高次分化機能までもちうる一方。 ##4 理論的には同じ確率で「悪性腫瘍」などや 「奇形性の臓器」に等しい確率で分化誘導されることも しられています。 #4 ##1 「最近、 ES細胞から大脳前駆細胞の分化誘導 に成功という 記事がありましたが、 このことは脳幹にも応用できるのでしょうか。 それとも脳幹はまったく別の細胞に分化させなければ 使い物にならないのでしょうか。 また、脳梗塞についての治療法はよくみかけますが、 脳出血に関してはいかがなのですか。」 =>##2 ##2 「脳幹部」は神経細胞の伝導経路でありさまざまな 「錐体路」「脊髄視床路」(それぞれ「運動神経」と「感覚神経(の一部)」 などの「経路」いわば「電線」の束です。 ##3 「Embryonic Stem cells: ES細胞」= 「胚盤胞期の胚の一部に属する細胞塊より作られる幹細胞細胞株」 から。 「細胞」以外の「神経線維」のような特殊なものは 作れません。 #5 ##1 「最近、 ES細胞から大脳前駆細胞の分化誘導 に成功という 記事がありましたが、 このことは脳幹にも応用できるのでしょうか。 それとも脳幹はまったく別の細胞に分化させなければ 使い物にならないのでしょうか。 また、脳梗塞についての治療法はよくみかけますが、 脳出血に関してはいかがなのですか。 脳梗塞と基本的には同じであると理解してよろしいのでしょうか。」 との事です。 ##2 「 ES細胞から大脳前駆細胞の分化誘導 に成功という 記事がありました」の「細胞」は 「「大脳の神経細胞」のさらに「手前」の細胞」 ということです。 ##3 ##2から 「中枢神経系」である「脳」と「脊髄」を構成する 細胞である。 1・ 「神経細胞:「neuro-cyte」」 2・ 「神経膠細胞「glia cell」」 3・ その他 に分化するか皆目「見当も付きません」。 ##4 ##3は「つかいものにならない」という意味 です。 #6 ##1 「虚血性中枢神経系血管障害」である「脳梗塞」は 虚血の結果 「神経細胞」が破壊されます。 ##2 ##1にともない「Waller変性:ウオーラー変性」 という「変性」が中枢から末梢の「神経線維」に 伝導的に発生致します。 ##3 奇跡的に「神経細胞の再生」ができたとしても 「神経線維」=「電線」が変性しています。 ##4 だから 「中枢神経系」である「脳」と「脊髄」の 神経細胞に。 =>##5 ##5 「Embryonic Stem cells: ES細胞」= 「胚盤胞期の胚の一部に属する細胞塊より作られる幹細胞細胞株」 は「動物実験」でも 「分化誘導」に成功したと仮定しても 「なにもおこらない」 #7 ##1 「また、脳梗塞についての治療法はよくみかけますが、 脳出血に関してはいかがなのですか。 脳梗塞と基本的には同じであると理解してよろしいのでしょうか。」 との事です。 ##2 「Embryonic Stem cells: ES細胞」= 「胚盤胞期の胚の一部に属する細胞塊より作られる幹細胞細胞株 の「分化」を研究されているかたは 「中枢神経系専門医」ではありません。 ##3 「虚血性中枢神経系血管障害」と 「出血性脳血管障害」とで 再生医療のカテゴリーで差異はあるかといえば。 =>##4 ##4 「虚血性中枢神経系血管障害」と 「出血性脳血管障害」による「中枢神経系」の 損傷過程に関しては苦手なかたが多いものです。 ##5 「差異があるか否か」の域には到達 してはいません。 #8 ##1 「Embryonic Stem cells: ES細胞」からの 「胚盤胞期の胚の一部に属する細胞塊より作られる幹細胞細胞株」 の分化誘導を。 ##2 実際に人間で行うには「極めて倫理的問題」も大きい。 ##3 「良い方向に分化」するか 「悪い方向に分化」するかが 確率的に「同一」であるからです。 ##4 まや 「Embryonic Stem cells: ES細胞」= 「胚盤胞期の胚の一部に属する細胞塊より作られる幹細胞細胞株」 をいかにして「得るか」の問題もあります。 #9結論: ##1 御相談者の御相談内容要旨御記載を熟読ささせて頂きました。 ##2 「Embryonic Stem cells: ES細胞」= 「胚盤胞期の胚の一部に属する細胞塊より作られる幹細胞細胞株」 の分化誘導の話はさておき。 ##3 「脳幹部脳梗塞」や「脳幹部出血」のおこる「脳幹部」 は。 解剖学的には 「物体」ではなく「経路」です。 ##4 「脳幹部」に再生医療の適用は 「やま」をつくるのと「川をつくるの」と どちらが難しいかという「ヒエラルヒー:階層」の 問題になります。 ##5 いろいろ否定的なことを御記載致しました。 ##6 けれども 「Embryonic Stem cells: ES細胞」という 「手法」を用いての「再生医療の発展」を心の底から 考えています。 ##7 このような御回答しか出来ません。申し訳ございません。 上記あくまでもご参考にまでお留めおきご無事にされて下さいませ。 何卒にお大事にお健やかにされてくださいませ。
お名前: 匿名希望
私は2年半前に脳幹出血で倒れた○○県○○市に住む48歳の男性です。 毎日、リハビリに励んで降りますが左半身麻痺の状態で一向に良くなりません。 最近、 ES細胞から大脳前駆細胞の分化誘導 に成功という 記事がありましたが、 このことは脳幹にも応用できるのでしょうか。 それとも脳幹はまったく別の細胞に分化させなければ 使い物にならないのでしょうか。 また、脳梗塞についての治療法はよくみかけますが、 脳出血に関してはいかがなのですか。 脳梗塞と基本的には同じであると理解してよろしいのでしょうか。 素人の浅知恵しか持ち合わせておりませんが、 お答えくださいませんか。 お教え頂ければ幸いで。 お忙しい中、失礼とは存じますが、よろしくお願い致します。 Saturday, January 10, 2009 11:20 AM[2009年1月10日 11時20分13秒]